競艇のツケマイとは?まくりとの違いや先マイについても徹底解説!

競艇は第1ターンマークで決まると言われるほど、旋回技術が重要です。
そのため、長い競艇史の中で様々なターン技術が発展してきました。
中でも高難度の旋回技術である「ツケマイ」は別格。
今回は、ツケマイの意味や語源から上手い選手や先マイとの違いなど徹底解説します。
戦法の理解が深まると、さらに競艇を楽しめること間違いなしなので、ぜひ最後までご覧ください。

早稲田大学を卒業後、新卒で某有名新聞社に入社。競艇を扱う部署に配属していました。その後、某有名競艇予想屋にスカウトされ、プロ競艇予想屋として活動。この時に競艇予想サイトの存在を知り「ボートレース・競艇予想ムサシ屋」として検証を始めることに。現在競艇歴30年を迎え、競艇に使った金額は3,000万円を超えました。皆様に安心して競艇を楽しんで頂けるよう日々尽力しています!
目次
競艇のツケマイの定義や意味
まず、ツケマイとは何か、定義や意味を解説します。

レーサーが自分より内側のレーサーを押さえ込む戦法。「ツケマイ」は内側の艇にピッタリつけて、ターンのスピードやパワーで強引に押さえつけ外側から全速力でかわしていく。
外側の艇が内側の艇にピッタリつけてかわしていくということなので、接触や事故の可能性が高まります。
危険と隣り合わせなだけでなく、難易度が非常に高い戦法です。
そのため、選手の中でもターン技術に優れた選手でなければできない戦法と言えるでしょう。
ツケマイの語源は「付ける」と「舞う」
高等技術であるツケマイについて、あまり耳馴染みのない人もいると思います。
ツケマイの「ツケ」は内側の艇にピッタリと「付ける」という意味です。
では、ツケマイの「マイ」は何が語源なのかというと「回る」という言葉。
競艇では「回る・ターンする」ことを「舞う」と表現することがあります。
たとえば、モーターの回り足を「マイ足」と呼んだり、プロペラの回転数が多いことを「マイすぎ」と表現したりするわけです。
これらのことから「舞う」が「舞い(マイ)」になり「ツケ」と合わさって「ツケマイ」という言葉が生まれました。

今田 武蔵
競艇のツケマイのメリットとデメリット
ツケマイのメリット・デメリットについては以下の通りです。
メリット | 引き波で内側の艇の推進力を奪える |
---|---|
デメリット | 接触や事故の可能性が高まる |
ツケマイ最大のメリットは、引き波によって内側の艇の推進力を奪えること。
まず大前提として、競艇のレースにおいて波の影響を受けずに走ることは大きなアドバンテージです。
しかし、艇が前進すると必ず波が生じるため、その影響を受ける艇は水面の抵抗を受けることになり、推進力が低減します。
艇が前進するときに艇の後ろと真横に生じる波が「引き波」です。
ツケマイを成功させると、内側の艇の真横に引き波を生じさせる事ができるので、内側の艇の推進力を奪うことができます。
これにより、内側の艇の推進力が弱まったときに一気に抜き去ることができるというわけです。
競艇のツケマイの仕組みを動画で理解
ツケマイは競艇ファンも唸る高等テクニックです。
ただ、初心者が見てもどの艇がツケマイをしているのか分かりにくいことが多々あるでしょう。
そこで、ボートレース公式が公開しているツケマイの解説動画がわかりやすいのでご紹介します。
文章で理解しにくい人はぜひチェックしましょう。
競艇のツケマイと他のテクニックの違い
ツケマイの他にも競艇のターン技術は多くあり、他のテクニックと混同されがちです。
そこで、ここではツケマイと間違われがちなターンとの違いをご紹介します。
旋回技術の細かな違いがわかるとさらに競艇を楽しめると思うので、ぜひ覚えておきましょう。
ツケマイと先マイの違い
ツケマイと似たような言葉に「先マイ」があります。
他の艇より先にターンマークを回ること。後続の艇を引き波に入れてレースを有利に運ぶ戦法。
先マイは、内側の艇に先行して旋回する戦法です。
先行した艇の後ろには引き波ができるので、後続の艇はそれによって推進力を奪われます。
ツケマイとの違いは、引き波の影響を受ける位置。
先マイは内側の艇が先端に引き波の影響を受けますが、ツケマイは真横に引き波の影響を受けます。

今田 武蔵
ツケマイと外マイの違い
「外マイ」という言葉もあります。
これは文字通り、他の艇の外を旋回すること。
ツケマイとの違いは、内側の艇にピッタリひっついているかどうかです。
内側の艇にピッタリひっつくのがツケマイですが、外マイはひっきません。
艇同士の距離感で旋回技術が変わることを把握しておきましょう。
ツケマイとまくりの違い
ツケマイとレース展開が似ているのが「まくり」。
まくりは競艇の6つの決まり手のうちの1つで、以下のように定義されます。
2~6コースからスタートした艇が、スピードを落とさず1周第1ターンマークで内の艇を外から抜いていき、その後も抜かれずにレースに勝つ戦法。
定義だけでは分かりにくいですが、ツケマイとまくりで最も異なるのは速度です。
ツケマイの場合は引き波によって内側の艇の推進力を落として、その差で抜き去る戦法。
つまり、速度が標準でも内枠の艇より早ければそれで抜けるわけです。
一方、まくりは外側から全速ターンで抜き去ります。
全速で抜き去るか、引き波による速度差で抜き去るかというのがツケマイとまくりの違いです。
ただ、見た目で分かりにくいことから、2008年に決まり手の統一がありツケマイは「まくり」として表記されるようになりました。
そのため、ツケマイはまくりの1種として捉えて問題ないでしょう。
競艇のツケマイが上手い選手
まくりの1種となったツケマイですが、その言葉は今でも使われ競艇ファン注目の戦法となっています。

ここからは、そんな高等テクニックであるツケマイが上手い選手をご紹介!
どの選手も迫力満点のツケマイを決めることで有名なので、ぜひチェックしてみてください。
瓜生正義のツケマイ
ツケマイが上手い選手1人目は、瓜生正義選手です。

瓜生正義選手は、選手会長を務める福岡支部の重鎮。
そんな、瓜生正義選手が見せたツケマイがこちら。
上手すぎです!
1コースの峰竜太選手を完璧に抑え込んでいます。
当日は、賞金ラキング1位で順当にここまで勝ち進んできた峰竜太選手が圧倒的人気を集めていました。
そんな中、4コースから出走した瓜生正義選手のツケマイで大荒れ。
このツケマイによって峰竜太選手をはじめ4艇が失格になる大惨事となってしまいます。
舟券を購入していたファンからは、峰竜太選手を責める声が続出。
しかし、峰竜太選手を責めるのではなく、瓜生正義選手を称えるべきレースと言えるでしょう。
毒島誠のツケマイ
ツケマイが上手い選手2人目は、毒島誠選手です。

毒島誠選手は、群馬支部所属のA1ボートレーサー。
難水面でも安定して勝つ荒波巧者として有名です。
そんな毒島誠選手が見せたツケマイがこちら。
お手本のようなモンキーターンでのツケマイです!
3号艇の毒島誠選手のツケマイによって、1号艇の桐生順平選手は明らかに減速しています。
引き波の影響をもろに受けた証拠です。
トップ選手らしい見事なツケマイでした。
菅章哉のツケマイ
ツケマイが上手い選手3人目は、菅章哉選手です。

菅章哉選手は、徳島支部のアウト屋として有名。
そんな、菅章哉選手が見せたツケマイがこちらです。
1周1マークも見事ですが、2周目はさらに強烈!
峰竜太選手にインを取られたらほぼ勝ち目はないと言っても過言ではありません。
そんな中、菅章哉選手は大外から全速まくりを敢行。
チルト3度の全速ツケマイが見事に決まります。
動画でもありましたが、声が出てしまうほどの華麗なツケマイと言えるでしょう。
話題となった米丸乃絵のツケマイ
ツケマイは高等テクニックなので、扱う選手はベテラン勢が多いです。
しかし、だからこそ若手の選手がツケマイを行うと大きく盛り上がります。
そんな若手選手ながら強烈なツケマイを披露したのが、米丸乃絵選手です。
米丸乃絵選手は福岡支部所属のB1ボートレーサー。
2021年デビューと経験豊富とは言えませんが、近年の伸びが目を引きます。
そんな米丸乃絵選手が見せたツケマイがこちら。
荒削りながらも素晴らしいツケマイです!
米丸乃絵選手のツケマイによって、内側の1号艇だけでなく後続の5号艇も引き波の影響で大きく減速。
3コースからの果敢なツケマイは若干艇のバタつきが見られましたが、細かなハンドルさばきで調整する確かな技術力が垣間見えました。
米丸乃絵選手のさらなるツケマイに期待ができます。
競艇のツケマイのまとめ
今回は、競艇のツケマイについてご紹介しました。
改めて内容をまとめると以下の通りです。
- 競艇のツケマイは戦法の1つ
- ツケマイは内側の艇の推進力を奪って抜き去る技術
- 競艇のツケマイの語源は「付ける」と「舞う」
- 競艇のツケマイと先マイは違う戦法
- 競艇のツケマイはまくりの1種
競艇のツケマイは、内側の艇に外からぴったりと付く戦法。
一歩間違えれば事故に繋がりかねないので、艇の乗りこなしが上手い選手でなければ難しいです。
めったに見れるものではないので、目の前で見る機会があったら幸運と言えるでしょう。
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